🌟母猫の年間交配回数についての理念🌟
当キャッテリーは猫ちゃんの性別に限らず、どの子も大切な家族だと考えいています。その前提として、母猫となるメス猫ちゃんの年間出産回数は動物先進国のヨーロッパ基準に準じて、「年1回」もしくは「2年に3回」と決めています。猫ちゃんは本来、春、秋と年2回と発情期がありますが、体の回復と休息を考慮し、獣医さんと相談しながら進めております。
🌟なぜでしょう?
確かに発情期が2回来るなら、2回とも交配して出産させたら自然なのではと思ったことがあります。でも実際に交配から出産、子育てをこなしてきた母猫を見て、やはり多くても「2年に3回」は限界だなと実感したわけです。
では、物理的に考えてみましょう。交配期を1か月、妊娠期間が2か月、子育てが最短で2か月としてカウントして新しいオーナー様へお引渡しするまで、少なくとも5か月を要します。実際にもっと母猫や兄弟猫と過ごしてからのお引渡しになりますが、最短で5か月と仮定しましょう。年2回出産させるということは、一回目のお引渡しから、母猫がわずか1~2か月間を休んだら、また交配のステップに進むというサイクルとなります。
猫の妊娠、出産は人間に比べてとても短いし、安産も多いといわれていますが、決して簡単で楽なことではないのです。
もちろん、子猫が生まれたら、すぐに母猫と引き離し、人間がミルク、離乳食などをあげるなら、少し母猫の回復期が長くなり、年2回出産しても大丈夫かもしれませんが、早期に母猫と引き離すことが、のちに子猫の社会性に問題を起こしたりするので、当キャッテリーはそういうことはしません。
🌟キャッテリーでゆったり子育て🌟
キャッテリーでは猫母子は同じ部屋で過ごし、子猫が少しでも鳴けばすぐに産箱に入り、おっぱいをやり、そして子猫の排泄も手伝います。一回の出産に3~6頭も育てなければならないため、自然に母乳をあげていれば、どんどん痩せていきます。母猫に十分な栄養食をたべさせたり、キャットフードを常備していても、子育て期は体は完全に回復できないのです。離乳食の時期が入っても、子猫ちゃんはおっぱいが大好きです。新しいオーナー様へのお引き渡し日まで好きなだけ、母猫と兄弟猫とすごしてもらい、好きなだけ、おっぱいを飲ませてあげたいというのは当キャッテリーの願いです。その願いは生まれてくる子猫の健康にもつながっていくのだと思います。
上記述べた通り、メス猫が年2回も妊娠~子育てを繰り返すことは本当に体に大きなダメージを覆いますし、当方が通っている獣医さんも「出産してから少なくも半年間は休ませて」とおしゃっています。
しかし、年2回、もしくは3回というブリーダーさんも実際にまだたくさんいると思います。ペットショップやブリーダーさんのそれぞれに経営の方針や経費の問題などもあるでしょうが、年3回というのは本当に痛ましい現場だなと想像するだけで心が痛みます。
日本は動物に対する法律が欧米に比べてまだまだ遅れているというのも一因にありますが、子猫ちゃんを迎え入れる側としてもそういったことがあまり考えていない方も多いでしょう。当方もそうでした。幸い、海外キャッテリーとのやり取りの中で、もう最初に「うちは年一回しか出産させていないから、今は子猫がいないですよ」と普通に言ってきます。
ペットショップやインターネットでたくさん子猫ちゃんを見る機会が増えたこの世の中ですが、猫好き、動物好きという視線をもっと広げて「子猫はもちろんかわいいが、母猫はちゃんと休ませてから妊娠したのかな」と「母猫もちゃんとケアされているのかな」とか、そういう目がもっともっと増えれば、自然と悪質なブリーダーも必然と減るだろうし、当キャッテリーもそういう厳しい目に対応できるように日々邁進していきたいと思います。
YUKITEMARI Siberian Cattery
制定日:2019.8.01
改訂日:2024.5.29